NPO法人青少年自立援助センター(YSC, 東京都)

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(河野さん)
何事も遅いということはないので、気軽に一度、見学またはご相談にお越しください。月1回の無料の施設見学会や有料の個別相談をご利用ください。宿泊型は外からでは分かりづらく、ご家族もご本人もいろいろ不安はあると思います。ぜひ直接見にいらしてください。

(山本さん)
ご本人に対して。何かを始めたりやり直したりするのに、もう遅いということはないと思っています。ただ、家族の期待に応えられない自分へのもどかしさ、家族や社会に対する不信感、こんなはずじゃなかった、でも今さら、という諦め感、いろいろな葛藤の中から抜け出す方法を見いだせずにいるだけで、決して今のままでいいと思っていないのでは?!と感じています。今いる場所で動き出しづらいのであれば、私たちのところで生活面や対人面、社会参加の基盤を整えながら、就学や就労を目指してほしいと思います。

ご家族に対して。不登校やひきこもり状態であることを周囲に悟られたくない、家族の問題だからと相談されるまでに時間がかかったり、ご本人との向き合い方に試行錯誤する中で、精神的に辛くなっているご家族によく出会います。社会問題と化しても他者との比較が難しいだけに「うちの子どもは特別(難しい)」と思われがちですが、決してそんなことはありませんので、思い切ってご相談ください。少しでも安心いただけるよう、ご本人との向き合い方や今後の見通しについてお伝えします。

お話を聞かせてくれたのは…

河野久忠さん・山本依里子さん 河野久忠さん(理事長)
1995年中央大学経済学部経済学科卒業。1993年より東京都福生市にあるタメ塾(現:青少年自立援助センター)にて、ひきこもり支援を開始。保護者相談・訪問支援・宿泊型自立支援事業に従事。地域若者サポートステーション・東京都ひきこもりサポートネット・生活困窮者自立支援等、公的な委託業務多数受託し支援に携わる。東京都ひきこもりに係る支援協議会委員・東京都子ども若者支援協議会委員・東京都青少年問題協議会委員・厚労省地域若者サポートステーションワーキンググループ等を歴任。
著書『わが子のひきこもり待つだけでいいのでしょうか?』

山本依里子さん(事務局次長)
民間企業で7年、自立援助ホームで1年住込みでの活動を経て、2006年YSC入職後、2年間高知県に転勤、3年半内閣府に転籍。20年近く若者の生活・就労・訪問支援に従事している。

主な活動内容は何ですか?

家庭訪問(アウトリーチ)
家族や家族以外と関わりを避けていたり、相談意欲が低いご本人には、家族からの依頼で自宅に伺います。時には1年以上かけて関係性を構築し、直接的、間接的にご本人と対話しながら、一人ひとりに合った情報や今後の手立てを届けます。10代後半から30代と幅広くサポートしています。

宿泊型支援(共同生活)
平日は朝起きて、日中は活動をして、食事を摂って、夜は寝る、を繰り返しながら生活リズムを整えます。スマホ・パソコン・テレビの持込みは可能で、一人ずつ鍵のかかる個室を用意しています。平日のカリキュラムがない時間帯の外出、土日は外泊も可能です。家族と離れ、洗濯や部屋の掃除、食事の片づけ等こなしながら、自分の課題と向き合い、他者との関わりを学び、自立の準備をします。

就労支援
私たちが開拓した職場実習先、運営している若者サポートステーションや就労継続支援B型等、自分の状況やペースに合わせて活用しながら、働く意欲を高めたり、少しずつ社会に慣れていき、「できること」「やりたいこと」を見つけていきます。

その他
グループホーム(福生市内に男子寮4か所、女子寮1か所)
若者総合相談窓口(八王子市)
海外ルーツの子どもへの日本語教育・学習支援
生活保護世帯の若者へのアウトリーチ 他

活動を始めたきっかけは?

河野さん)活動の始まりは、1977年に前理事長の工藤が先輩から引き継いだ学習塾がきっかけでした。当時、不登校ややんちゃな子、今でいう発達障害の子など、基本は来るもの拒まずの地域の学習塾としてスタートしました。当時の、不登校のお子さんたちにひきこもりタイプが多かったという背景もあり、「自ら出て来られないのであれば、こちらから関わりを持っていきましょう」と、全国を対象に家庭訪問(アウトリーチ)を始めました。

学習塾でありながら、自然とみんなが集まるフリースペースとしても機能していました。1980年代後半になると、関わっていた子どもたちの年齢も上がり、学習支援だけでは不十分になり、必要に迫られ、就労支援もやっていきましょう!となりました。中には障害を持っている若者もいたので、様々な作業体験活動を取り入れ、同時に近隣の事業者に協力を仰ぎ、職場実習先も確保していきました。

設立初期より宿泊型の自立支援を中心に活動してきました。不登校やひきこもりの宿泊型支援では、先駆的に取り組んでいたと思います。

私自身は福生の出身ですが、中2から不登校になって中学を卒業できなくて宙に浮いてしまって。そこで先代の理事長に調べてもらったら「中学検定試験っていうのがあるからそれを受けたらどうだ?」ってなって。当時は戦争で学校卒業できなかったおじいちゃん、おばあちゃんが多く受けてて、自分もそれを受けて高校に行きました。そのあと大学に行って車の免許を取って、4年生ぐらいから前理事長の運転手みたいな感じでずっと一緒に回っていました。で、そのまま就職して今に至ってます。

団体の目標や目的は?

河野さん)これは前理事長からずっと続いていて、「若者が幸福を感じられるようになってもらう」ということ。そのためのきっかけを作っていく。ひきこもってる状況が本当に幸福だったら笑顔でハッピーな顔をしてるはずだけど、だいたいみんなムスッとして親に文句ばっかり言ったりして、現状への不遇感を訴えていると思います。

基本はやっぱり自分で決めて、自分で行動できていけるような力がすごく大事だなって思います。当然、責任もつきまとっていくけれども、それも抱えながらバランスをとりながら、自分がやりたいことを取り組んでいけるような力を身につけてもらいたい。なんでもいいから働けっていうわけではないですけど、それが社会的な自立にもつながってくるかなって思います。

「親がいなくちゃ、支えがなくちゃ…でも、それがなくなったらどうしよう…」という不安を抱え続けなくていい状況が一番大事なポイントかなって思います。そして最終的に、「何のために生きてるんだろう?」って思った時に、やっぱり何かの役に立ってたりとか、生きている意味を感じられたりすることがすごい大事になると思っています。見守り姿勢みたいなところって、ただいたずらに先延ばしになってるだけになる可能性も高いです。最終的に生活保護等で金だけあればいいのかと言えば本当はそうじゃない。いよいよ誰もいなくなって、自分の生き方みたいなのを突き詰めた時に苦しくならないようにしたい。私たちは若者支援だから、できれば早期に対応するべきだと思っています。

大事にしていることは?

山本さん)1つ目は、支援者にも支援機関にも「できること」と「できないこと」があるのは仕方のないことです。が、せっかく繋がってもらえたのに、支援や制度の狭間で、十分に支援を受けられない若者たちは、どうなるのでしょう。私たちだけでは難しいけれど、この支援者や機関と連携すればうまくサポートできないかな、私たちだからできることって何だろう、と支援の余白や幅を意識しながら支援にあたっています。

2つ目は、YSCや個人で抱え込まないこと。例えば、寮生活を通して、特性や生きづらさを共有する中で、本人も他者との関わりに悩んでおり、障害枠での就労が視野に入ったり、自己理解を深めるために、家族や本人と相談の上、受診することがあります。検査結果をどう就活や仕事に生かすのか考えていく中で、一人暮らしは難しいけれど、実家に戻ったらまた前の生活に戻ってしまうと、私たちのグループホームを利用したり、YSCの近隣で一人暮らしをしながら、私たちのB型作業所やけるんを利用する若者もいます。ただ、比較的コミュニケーションが取れる若者は、私たちが運営する事業だけで支援を完結するのではなく、なるべく外との繋がりが広がるよう、サポートします。

3つ目は、寮は自立への準備の場ではありますが、ココでの生活や体験活動が、自信や楽しかった思い出につながってくれるといいなと思います。

団体名・活動名 NPO法人青少年自立援助センター(YSC, 東京都)
代表者・担当者 河野久忠
所在地 〒197-0011 東京都福生市福生2351-1
主な対応地域 全国
ホームページ https://www.npo-ysc.jp/
お問い合わせ 042-553-2575
https://www.npo-ysc.jp/contact/


施設外観です。若者のサポートのために専用設計されており、とても機能的な建物になっています

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