山田邦生さん
株式会社Meta Anchor代表取締役
転職支援会社でキャリアカウンセラーとして働いたのち、ひきこもっていた友人とともにひきこもり当事者のためのオンラインプラットフォーム「COMOLY」を立ち上げる。登録者数は約1,700人(2024年12月現在)

主な活動内容は何ですか?
大きく分けて、オンラインはで、①在宅ワーク②コミュニティ③トレーニングですね。また、オンラインでの活動以外に、④ワークキャンプ、⑤コモリー農園、⑥コモリビトフェスですね。あとシェアハウスも始めてます。
在宅ワークは、主にエンジニアリング業務とクリエイティブ業務が多くて、エンジニアリング業務はどちらかというと、アプリ開発とかウェブ制作とかですね。クリエイティブ業務の方は、チラシ制作、パンフレットとか、デザインとか、ウェブサイト作ったりとかが多いですね。
ワークキャンプは毎年に1回~2回開催しています。1回につき10名~20名ぐらいの人が参加して、3泊〜5泊しながら一つ屋根の下で、地方のなにかしらの社会課題の解決、農業とか家のリフォームとか、そういうのもやってます。
登録者は、今は20代の方が多いです。次に30代。その後の進路として、就職してもコモリーに登録だけしている人もいますし就職してやめていく人もいますね。就職が多いですけど、B型※を経由して障がい者専用の在宅ワークをやっている人もいますし、アルバイトとかもいます。業務委託みたいな人もいますし、いろんなケースでステップアップしていく人が多いですね。
※就労継続支援B型。障がいがあり、体調面などさまざまな事情で企業での一般就労が難しい方を対象とした作業所

活動を始めたきっかけは?
今、一緒にやっている、小中で同級生だった友人の釼持がひきこもっていた、というのがきっかけなんですけど、2018年に彼と関わることになって、1年間くらい、いろいろ家に行ったり、どこかに連れ出したりとかしていて、その中でオンライン上でできるひきこもり向けのサービスを作りたいな、っていうふうな思いが芽生えてきたっていうところなんですね。
最初は当事者が同士がつながれるSNSみたいなのを考えてたんですけども、事業としてやりたいというのがあったので、SNSだとあんまり面白くないなと思って、もっとビジネス寄りに、在宅ワークやパソコン上で仕事ができたり、そこで人と繋がったりとかスキルとか、なにかきっかけを得るみたいな感じのプラットフォームを作ることにして2020年に立ち上げたものになります。

団体の目標や目的は?
ひきこもってきた人はけっこう、うしろめたさがって、やっぱり焦っているというか、仕事をしていないうしろめたさを持っている人が多い。在宅でもなにか仕事をしているというのは、ものすごく本人たちの自己肯定感や、生活のメリハリみたいなところにつながっているなというのはあります。
我々ってある意味ひきこもっていてもいいという状態も作ってるんですよね。ただ、やっぱり本人の生きる力も育まなくちゃいけないなというところもあって、それって仕事とかお金とかじゃないんですね。社会的資本っていうか、人とのつながりを作るとか、人間力といったところですよね。なので最近はそういところに対して意識しています。

大事にしていることは?
私はひきこもりだからって言って特別視してないんです。人として、もちろん特性がある方も多いので、そこは理解しながらやってはいるんですけども、コモリーでそのきっかけっていうか、イヤだったけど振り返ってみたら後になってわかることっていっぱいあるじゃないですか。やっぱり人として生きる力を養って、自分の足でなんとか生きていってほしいです。
あとはコモリーでつながるっていうところですね。仕事だけの関係だとつらいんですよ、人間って。つながって仕事をして、その人たちと一緒にずっとつながってる関係とかも全然OKなんです。それがやっぱりセーフティーネットになるので、そういうふうにゆるやかな形でもつながってほしいなって思ってます。
団体名・活動名 | COMOLY(株式会社Meta Anchor, 東京都) |
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代表者・担当者 | 山田邦生 |
所在地 | 〒173-0026 東京都板橋区中丸町47-11 シティハイツ大山501 |
主な対応地域 | 全国 |
ホームページ | https://comoly.jp/ |
お問い合わせ |
https://comoly.jp/contact
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オンラインを活用した在宅ワークを提供しています
ワークキャンプでの記念撮影
過去のコモリビトフェスの案内。豊島区と共催で大規模なイベントとして開催しています