岡田美幸
(らいさぽセンター本校代表)
教員として通信制高校に勤務し、不登校、非行などの問題を抱える生徒と向き合う中で、教育理念にとらわれず一人一人の個性や能力に合わせた柔軟な支援が必要であると思い独立。
その後、自身の経験を活かし、「引きこもり・ニート・不登校児」の自立支援や就労支援ができる全寮制自立訓練校『らいさぽセンター本校』を設立。現在、約50名の寮生の生活管理、職業訓練、就労など包括的な支援を実施。御殿場市役所やリコーインダストリー(株)をはじめ大手企業や行政機関と連携をはかることで、官民一体となって、日々「引きこもり・ニート・不登校児」の自立と無理の無い社会復帰に尽力している。
主な活動内容は何ですか?
最初の1ヵ月は寮内で就労訓練をしてその子の適性を見極めて、2ヶ月以降から提携しているリコーさんに派遣で働きに出しています。直接雇用だとうまく育たないので、派遣業で本人と企業さんの間に私たちが入って調整しています。
就労習慣を身につけて習慣化していくのに1年以上はかかるので、「2年は頑張ろう!」って言っていて、2年頑張って就労すれば自分で寮費を払っても100万円ぐらいは貯まるので、それを使って自活するなど自分の第2ステップに進んでもらっています。
これができるのは集団心理の影響が大きくて、寮生が50人近くいて、みんなが同じルーティンで動いているところに投げ込まれる。ひきこもりの子って、しっかり軸があるとわーって入っていけるんですよね。かといってそれを無理強いしたりしないので、なんとなく飲み込まれている間に働けてる、みたいな感じなんです。
寮生同士の力も大きくて、新しく入ってきた子たちは、「1年目だとこんな感じで2年目だとこんな感じ」みたいなのがわかるんで、そこをサポートしあって安心できるのと、みんな同じ経験をしてるので、「最初は不安だよね」っていうのを共感してあげられる力が強い。うちはもう10年選手もいて、自由度の高い子たちがガンガン稼いで動けている。そういう子が一人暮らしエリアや寮の周辺に住んでいて、車を持っている子が花見とかに連れ出したりしてくれて、その中で社会が成り立っています。
活動を始めたきっかけは?
通信制高校で教員をやっていた時に、やんちゃな子が多かったんですが、ある日、警察に行って謝ってくたくたになって帰ったら、もともと中学の教員をしていた母に「どんなにあなたが頑張ったって、学校の先生はその子の人生の5%ぐらいしか影響力ないのよ。残りの95%は生活と環境よ」って言われて。「こんなに頑張ってるのにひえー」と思って、「じゃあ95%もやってやる!」と思い寮をはじめました。でも実際にやってみたらかなりおおごとで大変でした。
はじめは、昼は学生の個別指導して、夜は寮もやって…みたいな感じだったんですけど、当時フリースクールがバンバンできてきて、「中高生の支援をやる人はたくさんいるから、私がわざわざやらなくてもいいんじゃないか…」と思っていて。そのとき主人の実家が持っていた物件の一部が空いたので、そこで社会人専門の寮をはじめました。
以前は保護者から寮費として生活費をいただいてたので、これだと多分長く続いていかないだろうなと思ってました。当時、寮生を知人のところにアルバイトに出したりしたのですが、経営者は寮生の特性を理解してくれても、現場の店長さんなんかは理解できないので、強く当たったりして寮生が嫌な思いをするということがありました。その時、たまたま派遣の仕組みを知り、企業にも言いたいことが言えて、本人たちも守れる術があるのかもしれない。そのうえお金もらえて自走できる。すごく願ったり叶ったりな仕組みだと思ったので、派遣業のためのノースゲイトっていう会社を立てました。
また「福祉と企業の隔たりをなくす」をテーマに、平成29年4月より『障がい者就労移行支援ノースガイア』を開所し、障がいのある方(精神、知的、発達障害、持病)でも一般就労を目指して、生活サイクルの改善や病院への引率、作業訓練、就労定着なども支援しています。また、自立援助ホームや高齢者介護事業所など現在14の事業を行なっています。
団体の目標や目的は?
一番は「自活する」ですね。「自分で生活できる能力を養う」っていうのが大きいテーマです。自分で生活できる全ての能力を養うっていうのをメインに教育をしているので何でもはやってあげない。ちょっとずつ手放していく。寮生には「私がいることが大前提で動いちゃダメよ」って伝えています。そこが一番難しくて一番大事です。成人者は特に。
大事にしていることは?
信頼することを大切にしています。支援している子も、職員も。すべて受け入れて、基本は全部許します。難しい子も多くて、嘘もつくし、大変だけど、でも「信頼してます」っていうことを先に私はちゃんと言う。「あなたが私を大事にしないなら、私も大事にしない」っていうスタンスです。だから私はすごい寮生に大事にされていますよ。歴代の子も今の寮生もみんなすごく私を大事にしてくれているので私も大事にしています。こちらが一方的に大事にしようと思っても無理なので、基本的には「信頼し合いましょう」っていうスタイルです。これは全員に対して変わりません。
| 団体名・活動名 | らいさぽセンター本校(NPO法人ノースガイア) |
|---|---|
| 代表者・担当者 | 岡田美幸 |
| 所在地 | 〒412-0042 静岡県御殿場市萩原26-1 |
| 主な対応地域 | 全国 |
| ホームページ | https://raisapo.com/ |
| お問い合わせ |
0120-589-788 https://s.lmes.jp/landing-qr/2002150311-jkvwkzbk?uLand=sUzWoI&device=pc(LINE相談) |

経験豊富なスタッフが寮生に寄り添います

就業体験施設が寮内にあります

設備の整った2人部屋には、プライベート感のあるスペースもあります
